【自由が丘のヴォーカル教室】楽器(身体)を知ろう!① 発声とは?声帯ってどんなもの?
皆さん、こんにちは。
ウィンズ音楽教室ヴォーカル科専任講師の俊太岩こと長田俊太郎です。
このブログでは 歌唱や発声に関する情報をお届けしています。
今日から3週にわたって、人体の構造に基づいた発声のメカニズムや声量を大きくしていく為に必要な人体の動きについて お話ししていきたいと思います。
声はどのように出るのか?
音とは、空気の振動です。
音を出すためには楽器内が振動しなければなりません。
身体が楽器であるヴォーカルは喉頭(いわゆる喉仏)内にある声帯というヒダが音の源として振動します。
声帯ってどんなもの?声ってどうやって出るの?
声帯は左右2本にヒダ状で分かれていて、筋肉・靭帯・粘膜で構成されています。
実際に発声に関係するのは声帯全体の60〜70%の部分で、左右のヒダが激しくぶつかって喉頭内で音を鳴らします。
これを喉頭原音(こうとうげんおん)といい、歌声の大元になるシンプルな振動音で その喉頭原音が鼻腔や口腔で共鳴している音が「声」であり、その声が口から出て行く行為が「発声」。
さらに、舌・歯・唇・息を使った様々な音の形が「発音(=言語)」となります。
喉頭には声帯を寄せたり広げたりする筋肉、前後(長軸方向)に引っ張る筋肉、声帯自身を厚くしたり薄くしたりする筋肉(内喉頭筋)があります。
この寄せたり広げたりする筋肉を使って ヒダとヒダの間に通す息の量を調整しています。
息の量が少なければ地声、息の量が多くなればなるほど裏声になっていきます。
また、内喉頭筋の動きにより、声帯を厚くすればするほど低い音が鳴り 薄くすればするほど高い音に移行し、会話の抑揚や音程の上げ下げを可能にし、「歌唱」を行う事ができます。
声帯はどうやって振動するの?
金管楽器やオーボエのような2枚リードの木管楽器は上唇と下唇の振動音を音源としています。
声も肺からの呼気が気管を通り 声帯の隙間を通りぬける時、声帯を振動させます。
いわば、ヴォーカルは管楽器に近い構造と言えますね。
声が大きくなるメカニズム 管楽器を強く吹けば. 概ね大きな音がでます。
つまり呼気が強ければ大きな声が出ます。
声帯を振動させる為の原動力は呼気ですが、この呼気を発出するのは声帯・声門の上にある咽頭・口腔と下に存在する気管の気圧の差です。
この気圧差を声門上下圧差といい、その差を大きくすればするほど声が大きく鳴るということになります。
大きな声で唄うためには?
声門上下圧差を大きくする方法はザックリ分けて2つ存在します。
ひとつ目は肺から押し出す呼気量を増やすことです。
横隔膜を深く押し下げ、発声時に強く押し上げることで圧差を大きくすることができます。
ふたつ目は声門の抵抗力を上げます。
ヒダ同士を強く閉じることで響きが強くなります。
水流に例えると、蛇口の栓を開きっぱなしにして水を大量に放出する事で圧を出すのが一つ目の方法、水鉄砲やホースなどで水を出すときに出口を絞って鋭い水流を作るのがふたつ目の方法です。
どちらも遠くまで水を飛ばすことができますが、効率性やシチュエーションによって求められる水の飛ばし方は様々です。
「こんな時は蛇口を開いて!」
「今は水鉄砲で!」
というパターンについてはまた追い追いお話ししたいと思います。
今回は人体学に基づいた内容が多いお話だったので、退屈に感じられた方も多いかも知れませんね。
僕のレッスンでは、たまに今回のような人体構造解説を織り込みつつ 実演も交えてレッスンする事があります。
今回のお話を実際の発声と交えてお聞きになりたい方は ぜひ一度 無料体験レッスンにお越しください♪
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